けんちくチック

パイの実が好きな工繊生、元高専生

編入試験_豊橋技術科学大学GAC(一般)

豊橋技科大の建築・都市システム学課程を受験し、合格しました。

私が選択したGACコースは、一般コースと編入試験の内容が大きく異なります。

GAC(グローバル技術科学アーキテクト養成コース)の一般試験は、出願時に志望理由書と小論文を提出しなければなりませんが、試験日は面接のみのため、通常の一般試験のように何教科も勉強する必要がありません。そのため、第一志望として志願する場合はもちろん、併願する大学(コース)として押さえておく場合にもとてもおすすめです。

一部授業がバイリンガル形式で行われたり、グローバル宿舎への入居が条件であったりと、GACならではの特徴があります。十分に検討したうえで、どちらのコースで志願するか決めましょう。

 

自己紹介

出身校 :某高専 環境都市工学科

学科順位:1~4年 2位

英語力 :TOEIC 780(当時)

併願大学:京都工芸繊維大学 デザイン・建築学課程(一般)      ‥合格

 

TOEIC

GACの受験にあたって、TOEICで一定以上のスコアを持っている必要があります。席次によって必要なスコアが異なるので、募集要項を確認しましょう。

最も高いスコアを要求される場合でも550点なので、高専生の皆さんなら少し勉強すればすぐにとれると思います。

私は715点で提出しました。実はこの時点で780点を保持していましたが、そのスコアシートは併願していた大学に提出してしまい、さらにスコアシートを再発行できることを知ったころには技科大の出願に間に合わず、より低い点数のものを提出する羽目になりました。

今後編入試験を受ける人は、どの大学でTOEICのスコアシートが必要か早めに確認し、複数枚必要なときには忘れずに再発行しましょう。

 

志望理由書

日本語または英語で作成します。

私は英語で作成しました。日本語で書いても不利になることはないと思いますが、英語で書くのがおすすめです。意欲的に英語を勉強しているということをアピールするチャンスです。

ちなみに私は一旦日本語で作成し、先生方に添削していただきました。それをDeepLで英語に翻訳し、ネイティブの先生に添削していただきました。

以下、提出した志望理由書です。

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志望理由書

 

小論文

志望理由書と同じく、日本語または英語で作成します。

書く内容について考え始めるところから完成までの期間は短くとも1週間は見込んでおいた方がいいと思います。

以下、提出した小論文です。志望理由書に時間を割きすぎて出願直前に急いで書き上げたので、小論文の完成度は低めです。

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小論文(1/2)

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小論文(2/2)

参考文献4)は数名の共著で、豊橋技科大の教授も執筆されており、大いに参考にしました。ブックオフで100円くらいで買いました。

小論文のテーマは毎年違いますが、テーマに合った書籍を調べて豊橋技科大の方が執筆されている本を見つけましょう。小論文を書く手掛かりになるはずです。

 

面接

面接の前日、豊橋駅の近くのホテルに宿泊しました。

 

当日は大学までバスで行きました。集合時間は昼頃で、同日に実施された一般コースの一般試験の人たちとは、豊橋駅までの帰りのバスも含めて一度も遭遇しませんでした。

 

外のテント下に集められ、その後教員に案内されて課程ごとに控室に移動しました。建築・都市システム学課程の控室は席が割り振られておらず、座る場所は自由でした。

面接の順番は留学生が最初で、その後は学校から遠い所に住んでいる人から順に呼ばれていきました。日本人の受験者は自分を含めて3人で、例年と比べてかなり少なかったです。面接の待機時間は3人でずっと話していました。どこの高専から来たの?とか、併願でどこ受けてる?とか、部活何やってる?とかとか...

 

自分の受験番号を呼ばれたら、荷物をすべて持って面接室に移動します。面接室に入ったら、荷物を置いて着席します。面接室は下の図のような構成です。中央の面接官は齊藤大樹教授でした。

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面接室の席配置

面接の時間は20分くらいでした。以下のことを面接で聞かれました。

 

・受験番号と名前は?

・今日どうやってここ来ましたか?

・大学に来たのは今日が初めてですか?

・大学や周辺地域の印象はどうですか?

・志望理由は?

・どの先生が教えている内容に一番興味がありますか?(入りたい研究室を聞いているわけではない)

・その先生の研究とアドミッションポリシーとの共通点は何か思いつきますか?

・得意科目はなんですか?

・苦手な科目はなんですか?

・デザコンなどコンペには取り組んできましたか?結果はどうだった?

・好きな建築家はいますか?その理由は?

 

英語の質問

・あなたの技術力で将来社会にどのように貢献したいですか?

・GAC卒業後のキャリアプランは考えてる?

 

・所属している部活について教えて?

・あなたの長所はなんですか?

・その長所はどのような点で社会に生かせそうですか?

・趣味はなんですか?

・現在高専で留学生との交流はありますか?

・ここに入ったら留学生との交流を積極的にしたいですか?

・博士前期課程までの一貫教育のことは知ってる?

・日本が世界と建築でより強く連携していくためには何が必要だと思う?

・あなたから私たち(面接官)に質問はありますか?

 ー今はないけど学校周辺にあったらいいなと思う施設はありますか?

 んー、駅だね(笑)

・他に何か質問ある?

 ー貴校のことを全く知らない人に大学の特長をアピールするならどんなことですか?

 あんまり知名度はないけど、研究をするための設備が充実していて、先進的で高度な研究がされていることかな

 

 受験が終わってすぐに書き留めたため、質問の順番もほぼこの通りだと思います。

面接の雰囲気は終始、割と穏やかでした。

小論文についての質問はされませんでした。

英語の質問はゆっくり話してくれたので、しっかり聞き取れました。落ち着いて答えれば問題なさそうです。

 

考察

建築・都市システム学課程のGACコースの一般試験の受験者数は年によって大きくばらついています。ここ3年間の合格者数/受験者数は以下のようになっています。

令和4年度:2/3

令和3年度:3/6

令和2年度:4/9

定員は2名なので、受験者数が多いときには多めにとってくれていることが分かります。しかしその傾向があるとはいえ、定員人数がもともと少ないので、受験者数が多いときには倍率が跳ね上がります。また、受験者数が少ないからといって定員よりも多くとるわけではないことにも注意が必要です。

席次、TOEICのスコア、志望理由書と小論文の完成度すべてに満足できる状態に持っていき、面接に臨みましょう。

 

受験される皆さんの健闘を祈ります!